「睡眠とコーヒー」の関係において、まず懸念されることは「カフェイン」でしょう。 プロの間でも見解や認識の違いが多く、難しいテーマのように感じます。カフェインに敏感な体質な人やそうでない方も、コーヒーを飲めば必ず体に作用してしまいます。 質の良い睡眠と楽しいコーヒータイムを両立させるために「コーヒーとカフェイン」について正しい知識をつけましょう! 1.カフェインを含まない「デカフェコーヒー」 ―おいしく飲めるデカフェの見分け方 カフェインを含まない(少ない)コーヒー豆として「デカフェ」がありますが、「味が薄い」「味が劣る」のようなマイナスな印象はありませんか? それはデカフェを製造する工程で、カフェイン以外にもコーヒーのあらゆる成分を豆から一度抜く必要がある為です。 しかし現代のコーヒー屋さんでは、デカフェ処理がされていても、普通のコーヒーと変わらず味わい深いデカフェを取り扱うお店が増えています。 では、「質の高いデカフェ」とはどういうものがあるでしょうか。 日本では大抵以下の二種ががそれに当てはまります。 (A) スイスウォータープロセス (B) 超臨界二酸化炭素抽出法 (A) スイスウォータープロセス カナダバンクーバーに本社を置くスイスウォータープロセス社が生産するデカフェは「水」のみを原料としてカフェインを除去。 99.9%のカフェインが除去されているにもかかわらず、豊かなフレーバーと酸を残すプロセス。 詳細はこちら。 (B) 超臨界二酸化炭素抽出法 日本国内でも行われている製法。...
近年、自然音の癒やし効果に注目が集まっています。 睡眠や勉強・集中のBGMとして活用されている方も多いのではないでしょうか。 なぜ自然音を聴くと心が落ち着くのでしょう? 板東浩先生に、その理由を聞いてみました。 水や緑を求めるのは"本能"? 太古の記憶がもたらす癒やしの音風景(サウンドスケープ) 目を閉じて、こんな風景をイメージしてみてください。 爽やかながら暑い夏、海の上に浮かぶ白い雲。 軒先の風鈴が風にゆらゆら揺れて、ちりんちりんと可愛い音が鳴ります。ガラスの風鈴では、カランカランと透明感がある音色に。 「水琴窟(すいきんくつ)」という綺麗な音の装置(音具)も、涼しげな音を立てます。日本庭園などで、おおきな瓶(かめ、甕、大型の壺)の底に水滴が落ちて、その音が空洞で共鳴させるもの。琴の音に似た妙なる音により、静寂の雰囲気が周囲に広がっていくのです。 あなたのイメージの中に、心地よいサウンドが染み渡っていくでしょう。 これが、音風景(サウンドスケープ)です。 景観や風景がランドスケープと呼ばれているのと同じ。 また、風や水が作り出す自然な音も音楽であり、寄せては返す波の音、小川のせせらぎ、木々の揺れる音、鳥や虫の声など、どれも素晴らしい音楽なのです。 自然音に癒やされるのはなぜ? 太古の昔、ヒトが進化していく過程で、命は水から生まれ、森林生態系に依存して育てられ、恩恵を受け続けてきたからでしょうか。 水も緑も、生存と種の存続には不可欠な要素だったからこそ、われわれはそこに快感と癒やしを覚えるようになったのかもしれません。 自然音にふくまれる「ゆらぎ」の効果 癒やし効果の高い音と、そうでない音の違いはどこにあるのか 夏に心地よい癒やしの音のといえば、代表的なのは風鈴ですね。 さて、ここで面白い実験を。もし、風鈴ではなく祭りで使う鉦(かね)をバチでガンガンと規則的に打った場合、あなたのイメージはどう変わりますか? 落ち着いて癒やしなんか感じている場合じゃありません。 やはり、自然界の揺らぐリズムがポイントであり、様々な因子の調和が大切です。 日本人は「和」を大切にしてきました。調和とは「調べがその場に和んでいる」ということですね。 自然音も同様で、適度なゆらぎが含まれているからこそ癒やされるのです。 ...
「五月雨を あつめて早し 最上川」(松尾芭蕉) 有名な句です。 梅雨という言葉は平安時代からみられており、その語源として、 梅の実が熟す時期 熟(つ)ゆ 露(つゆ) などが挙げられます。 温度や湿度などを含めた特有な気候は、世界を見渡しても稀なものといえましょう。そのため、日本には5つの季節があると言われるほどです。 誰もが経験していますが、この時期はどうも心も身体もすっきりしませんね。 私たちの心身に大きなストレスが降りかかってくるからなのです。 ●梅雨に心身の不調が出やすいのはなぜ?~自律神経への影響 梅雨になると、心身の重さやだるさを感じることが多くなりますね。 そのメカニズムを医学的に説明しましょう。 ヒトが自由に活動できるのは、大脳で考えた命令を神経が伝え、言葉を発したり手足を動かしたりできるから。 一方、自律神経という、自(みずか)らうまく律してくれる調節機構も備わっています。 心臓の拍動は、あなたの意思で速くしたり遅くしたりできません。でも、驚いたり、慌てたり、大好きな人に急に会ったりすると、自動的にドキドキしてしまいますね。 呼吸や発汗、体温、食欲、睡眠なども普段は自動調節されていますが、これらがうまく働かなくなると自律神経失調に陥ったりします。 ●つらい梅雨を乗り切る工夫~「メリハリ」と「音楽」でリフレッシュ 日本独特の温暖多湿気候で、気持ちよく発汗できず、身体に熱が溜まり、心理的にイライラすることも。 それでは、どうすればいいでしょうか? 対応策として、以下が効果的です。 スポーツで汗をかく サウナの温冷刺激で心身を整える 入浴のとき、お湯と冷水で自律神経を刺激する...
あなたは「トレ眠」ってご存じですか? トレとは脳トレで使われるトレーニング、訓練という意味もありますが、ここではトレイン=列車を指します。 列車は線路に継目があって、ガタンゴトンと一定の間隔で音が出ますね。このほぼ規則的なリズムが、私たちの心に響いてくる要素になります。 特に、子供は列車に乗るのが大好き。リズミカルな音や、身体に伝わってくる振動、どんどん流れていく景色などをとても喜ぶものです。あなたは子供の頃のことを、覚えていますか? ●無意識に働きかける癒やしのリズム - 1/fゆらぎ 今まで「トレ眠」の企画として、いろいろなパターンの音楽を提供してきました。音楽療法の見地から、心地よく眠りの世界に誘うことができるアルバムとなっています。 人の心には通常の意識や隠れている無意識のレベルがみられ、音楽はどの段階にも直接働きかけるパワーを有しているのです。 ここに関わる大切なファクターが、実は「ゆらぎ」というリズムです。 あなたは気持ちよい音楽に聴き入ったとき、身体が自然にゆらいだような経験はありませんか? これは、心身がリラックスした状態で、無意識に自然にゆらぐもの。決して、子供が遊ぶ「ぶらんこ」で、意図的にゆらすような動作ではありません。 実は、このような意識できないリズムが人間にとって大切と言えましょう。この現象は身体にも心にもみられ、音響学的に 1/fゆらぎ=「f(エフ)分の1ゆらぎ」と呼ばれてきました。 この中で、「f」とは、frequency(振動数)とかfluctuation(波動、ゆらぎ)を意味します。 「トレ眠」は、電車の音に含まれる"ゆらぎ"を再現し、心身に心地よい癒やしをもたらします。 ●「1/fゆらぎ」を体感!『トレ眠』おすすめアルバム 春が到来し、学校での新学期や職場での新しい生活が始まりました。私たちの日々の健康には、心理的にも身体的にも、適度な緊張と弛緩が求められます。 そこで、ほぼ規則的な音や生活音などを含み、電車に乗っているような「ヒーリングトレインミュージック」がお勧めです。 新生活のはじまるこの時期は、特に以下の2つのアルバムがおすすめです。 ◆元気が欲しいとき…トレ眠 深層心理編 深層心理に働きかけて、バーチャル体験で明日への活力を漲らせてくれます ◆リラックスしたいとき…副交感神経編...
海外旅行の目的地として不動の人気を誇るハワイ。 現地へと足を運ばなくても、ハワイの映像や音楽に触れただけでゆったりとした気持ちになる方も多いのではないでしょうか。 我々はなぜ、ハワイの音楽や風景に癒やされるのでしょう? 板東浩先生に、その理由を聞いてみました。 ハワイ音楽の持つ癒やしの力 いま、日本の夏は厳しいですね。 かつて夏の風物詩といえば、ビアガーデン。浴衣姿で枝豆と生ジョッキを楽しみ、ハワイアンバンドが音楽を奏でていました。 ハワイ音楽を聴くと、リフレッシュできそうです。それはなぜでしょうか? 特徴として、長調の曲が大半でコード進行もシンプル、スチールギターがビヨーンと連続的な音階を奏でたりします。ウクレレがポロンポロンと優しい音色で包み込み、テンポはスローからミディアムで、フランダンスにぴったり。 スタンダードなハワイアンには、これらの要素が含まれているため、気持ちよく感じられるといえましょう。 目に鮮やかな癒やしの色彩 ここで、聴覚に加えて視覚の話題を。 ハワイと云えば、澄み切った空、綺麗な海、浜辺でバカンスを楽しむ人々などが思い出されます。 下記の「光の三原色」の図をご覧ください。 これらの色が、ハワイの風景に含まれているような気がしませんか? ハワイの島々に燦燦と降り注ぐ太陽の光には、実はいろいろな色が含まれています。 明るい太陽光が、ハワイの空や海、花などの鮮やかな色彩を照らし出し、人々の心を目から癒やしてくれるのです。 おすすめのハワイ映像&音楽をご紹介 暑い夏にはハワイの音楽を聴きながらゆったりと寛(くつろ)ぎたいもの。 近頃は音楽+映像も楽しめる時代となっています。 どうか、あなたの視覚・聴覚を気持ちよく和ませ、よい眠りについてくださいね。 ◆おすすめのハワイ動画&音楽 ...
ここであなたにクイズを。 「洋琴」とはいったいどんな楽器でしょうか? ヒント:西洋から日本に入ってきた琴という意味です。 その答えは… そう、「ピアノ」です。 秋の空気が少しずつ流れ込み、清々しく感じられる季節になってきました。 秋と云えば、食欲の秋であり、芸術の秋でもあります。 牛飲馬食のように身体に負担をかけるのではなく、心が豊かになるように良い栄養を摂りたいもの。 お勧めはミューズ(Muse)の神から頂いた音楽(music)といえましょう。 癒やしの音色を持つ琴の"減衰" 音楽の持つ癒やしの効用は、古くから知られています。 勇敢な戦士であったダビデ(David)は竪琴の名手でもありました。 ポロロンと演奏すると、神経衰弱で病んでいた国王の心を優しく癒やしたのです。 ここで、琴の音色について考えてみましょう。 ピンと張った弦を引っ掻く場合、その音の特徴とは? 立ち上がりがシャープで聴き取りやすく、そのあと減衰します。 減衰し静かに消えてゆく音を聴くことで、ゆったりと落ち着いた気持ちになるのです。 ピアノの癒やし効果と医療現場での活用 ピアノの綺麗な音色を聴いて、心の中でいろいろなイメージを膨らませると、良い眠りへと導かれるでしょう。 これは音楽療法の専門的手法でも活用されています。 指で鍵盤(key)を叩くと、強く張られた弦がポンと打たれて音が出ます。 この仕組みとして、内部にあるアクションが微妙に動くのが鍵(key)なのです。 反響板で多くの音が増幅されて共鳴し、融合することに。 専門的な話で恐縮ですが、10本の指と3本のペダルを駆使して、瞬間芸術ですぐに減衰し消えてしまう音楽を極彩色の音色で表現しています。 もし、夜空に広がる綺麗な花火がずっと夜空に残っていたりすると、びっくり。 消えるから美しいのでしょう。...