もし夜空に星や月が無く、夜がただ暗闇だけの世界であったとしたら・・・私達の暮らしはどれほど違っていたでしょうか。
星空や月夜
星が瞬き、月が静かに輝く夜は、古来より人々にとって幻想的で神秘的な存在でした。この美しい夜空は、私たちの日常の一部でありながら、どこか別世界へと誘ってくれるような魅力を放っています。
音楽の世界でも、17世紀末から18世紀にかけて活躍したJ.S.バッハをはじめ、19世紀末に印象派の新境地を開いたクロード・ドビュッシーなど、数多くの音楽家たちも夜や星空からインスピレーションを得て、その神秘的な美しさや静けさを音楽の中に表現してきました。
電気もなく、照明の限られた時代において、夜の時間は現代よりも暗く、そして長く感じられたと想像されます。月明かりや星空は今よりずっと大切で身近な存在だったことでしょう。
夜空に輝く星を見上げて人々が想い描いた神話や伝説は遥か遠い昔から何世代にも渡って語り継がれ、また月の満ち欠けに自然や生命の神秘を感じ願いや祈りが捧げられてきました。
音楽作品への影響
このような人々の営みはバロックからロマン派、さらには印象派と音楽の流派が変遷する中で様々な音楽作品に影響を与えてきました。
「月」や「夢」、「夜」などをテーマにした作品は時代を問わず数多く生みだされ、それらはただの美しい旋律というだけでなく、聴く人の心に安らぎを与え、夜の静寂にふさわしい深い情緒をもたらすものでもありました。
例えば、バッハの「ゴルトベルク変奏曲」は、その象徴的な作品の一つです。この作品は、不眠症に悩んでいたロシア大使のカイザーリンク伯爵のために作曲されたとされています。
若きチェンバロ奏者ヨハン・ゴットリープ・ゴルトベルクが夜毎に演奏し、伯爵が安らかな眠りに就く手助けをしたという逸話が残っており、ゴルトベルク変奏曲は古くから「眠りを誘う音楽」として親しまれてきました。
このエピソードを知ると、バッハが音楽によって不眠に悩む人々を癒やしたという事実が、現代の音楽療法の先駆けであったとも感じられます。
人の心理に音楽が与える影響
古来、音楽が人の心理に影響を与えることが経験としてわかっていましたが、これを研究し体系化したものが「音楽療法」です。近年ますます注目を集め、医療や福祉の分野で幅広く活用されています。
本作に収録されている楽曲も、こうした音楽療法的な効果を意識して選ばれています。特に「ハープ」と「チェロ」という2つの楽器は、夜の静けさを引き立てるとともに、リスナーの心身を深いリラクゼーションへと誘います。
また、本作の監修を務める音楽療法の専門家でもある 板東 浩 医学博士 は、ハープとチェロが持つ特性について、「ハープの高周波成分は感情や創造性に関わる右脳を刺激する。一方、チェロには低周波成分が多く、分析や論理的思考に関連する左脳の活動を高める。」と解説しています。
ハープとチェロの音色
ハープの音色は、夜空にきらめく星々を思わせる繊細さと透明感があります。弦が奏でる豊かな倍音には高周波成分が多く含まれ、それが右脳を刺激して感情や創造性を活性化させる効果が期待されます。
右脳は直感的で感覚的な働きを司るとされており、夜の穏やかな時間に聴くことで、心が解放されるような感覚を得られるでしょう。
一方で、チェロの音色は重厚で落ち着きがあり、まるで大地に深く根ざした巨木のような安定感を感じさせます。チェロの低周波成分が左脳を活性化し、論理的な思考や分析力を高めることが期待されます。
左脳は物事を整理し理解する力を担っており、このチェロの響きは聴く人に安心感を与え、穏やかな心を保つ助けとなってくれるでしょう。
音楽作品『医学博士監修 眠りのハープ&チェロ』
本作では、もともとピアノやチェンバロのために作られた楽曲も、ハープやチェロによって奏でられ収録されています。
また、より深いリラクゼーション効果や睡眠への導入のために音の拡がりをさらに深める “おやすミックス” と名付けられた音響的な調整も加えた形で収録されています。
◆収録曲
#. 作曲家:曲目
01. ドビュッシー:月の光
02. シューベルト:子守歌
03. ベートーヴェン:月光
04. マスネ:タイスの瞑想曲
05. シューマン:トロイメライ
06. ドビュッシー:夢
07. ショパン:夜想曲第2番
08. トラディショナル:グリーンスリーブス
09. フォーレ:子守歌 作品16
10. リスト:愛の夢 第3番
11. フォーレ:夢のあとに
12. フリース:モーツァルトの子守歌
13. ブラームス:眠りの精
14. J.S.バッハ:ゴルトベルク変奏曲~アリア
15. ゴダール:ジョスランの子守歌
Harp:Track-1~4, 6~10, 12~14
Cello:Track-5, 11, 15
制作者の想い
夜、リラックスしたい時や、心がざわめく時、眠りにつく時に、この作品を聴くことで、心の安定を取り戻し、深い安らぎを得るための一助となれば幸いです。
ハープとチェロが奏でる調べがあなたの心の緊張をほぐし、静寂の中でゆっくりと呼吸を整えるひとときをサポートします。
「夜空と音楽が織りなす美しい世界は、現代においても、私たちの心にそっと寄り添い、安らぎと癒やしを与えてくれる」、そのように想いを馳せながらこの作品は制作されています。
RELAX WORLD 編集部
『医学博士監修 眠りのハープ&チェロ』
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◆アーティスト:Classy Moon
◆商品番号:QOCD-1793
◆価格:¥1,980 (tax in.)
音楽療法の専門家である板東浩 医学博士が監修を行った良質な眠りの為の名曲集。
「月」、「夢」、「夜」、「子守歌」など眠りにまつわるクラシックの名曲を選び抜き、豊かな倍音で癒やしの音色を奏でる「ハープ」と「チェロ」による演奏でお届けします。
『医学博士監修 眠りのハープ&チェロ』デジタル配信ジャケット
監修:板東 浩
医学博士
日本抗加齢医学会評議員
日本統合医療学会四国支部長
徳島大学非常勤講師
徳島大学卒業、ECFMG資格取得後、米国でfamily medicineを臨床研修。専門領域はアンチエイジング、糖質制限、音楽療法、スポーツ医学など。アイススケート選手として国体出場(1999 ~ 2003)。第9回日本音楽療法学会大会長(2009)。第3回ヨーロッパ国際ピアノコンクール(EIPIC)in Japan銀賞(2012)。日本プライマリ・ケア連合学会大会長(2017)。
国際的英文医学雑誌4誌のEditor-in-Chief(編集長2024)。著書30冊以上、印刷物2,000以上、英語論文400以上。「新老人の会」徳島代表。
公式サイト:https://pianomed.org/