2025.02.21

『医学博士監修 眠りのハープ&チェロ』CD解説コラム

『医学博士監修 眠りのハープ&チェロ』CD解説コラム

本作『医学博士監修 眠りのハープ&チェロ』は、「音楽を通じて人の身体と心にポジティブな影響を与える」というテーマを掲げ、医学博士の板東浩先生監修のもと企画されました。


1. 音楽と科学の融合 – 医学博士監修作品による新たな音楽体験

板東浩先生は専門領域はアンチエイジングのほか、音楽療法やスポーツ医学などを専門にされています。その板東先生と、この作品の企画の中で特に注目したのは「眠り」に関する音楽の効果です。

人間の身体は約6〜7割が水分で構成されており、音の振動を敏感に感じるのですが、落ち着いた演奏など心地よい揺らぎを含む音楽が空気の振動として伝わることで身体全体が共鳴し、深いリラックス状態へ導いてくれます。

その身体の特性に作用する楽器として、この作品では「開放弦」を持つ楽器であるハープとチェロを取り上げました。

演奏時の ”開放弦” とは、指で弦を押さえずに音を出すことなのですが、つまり弦が留められている端から端までの最も長い状態で弦が振動する状態になります。

開放弦は弦の振幅が大きいために、他のどの音よりも豊かな響きが得られ、他の弦を弾いた音が開放弦と同音やその倍音関係にある場合、共振して響く効果も大きくなります。

弦同士が自然に響き合って生まれる豊かな共鳴効果は、耳だけでなく身体全体で感じ取られ、脳内にリラックス効果をもたらします。

古くから「癒やしの楽器」として親しまれてきた理由は、こうして科学的にも裏付けられています。

 

 

2. シンプルな編成が生む、深い音の響き

このアルバムの大きな特徴は、シンプルな編成にあります。

オーケストラのような大規模な音の重なりではなく、ハープやチェロ、時にはピアノ伴奏だけのシンプルな構成で楽曲が演奏されています。シンプルな編成にすることで、各楽器の響きがよりクリアに伝わり、共鳴の効果を最大限に引き出すことができるのです。

また、弦楽器の音は立ち上がりがシャープで聴き取りやすく、そのあと減衰しますが、減衰し静かに消えてゆく音を聴くことで、ゆったりと落ち着いた気持ちへ導いてくれます。

例えば、モーツァルトやドビュッシーなどの名曲も、ハープ1台、ハープ2台、チェロとピアノといったシンプルな形で演奏されることで、各楽器の響きが伝わりやすくなっており、楽器のもつ癒やしの特性を十分に詰め込んだアルバムになっています。

 

 

3. 環境音を整える音楽 – ノイズキャンセリング効果

ハープやチェロの音色は、自然で耳に優しいだけでなく、周囲の余分な雑音や耳障りなノイズをかき消し、心地よい「音の空間」を作り出します。単に音楽を楽しむというだけではなく、いわば「ノイズキャンセリング効果」のようなことも期待できます。

例えば、リビングルーム、オフィスといった環境で適度な音量で流すことで、外部からの話し声や機械音などが和らぎ、落ち着いた雰囲気や集中しやすい環境を作ることができます。

また、就寝前に静かに流せば、環境音に邪魔されず、自然と心と身体がリラックス状態に導かれ、深い眠りへと誘われるでしょう。

この効果は単なる音楽のBGMとしての役割を超え、「空間を整える音響装置」としての側面も備えています。まるで上質な絹の布がふわりとかかるように、空間全体が優しい音に包み込まれ、日常のストレスや喧騒から解き放たれます。

ぜひ試してみてください。

 

 

Classy Moon

『医学博士監修 眠りのハープ&チェロ』

アルバム試聴ダイジェスト動画

◆収録曲
#. 作曲家:曲目
01. ドビュッシー:月の光 
02. シューベルト:子守歌
03. ベートーヴェン:月光
04. マスネ:タイスの瞑想曲 
05. シューマン:トロイメライ
06. ドビュッシー:夢 
07. ショパン:夜想曲第2番
08. トラディショナル:グリーンスリーブス
09. フォーレ:子守歌 作品16
10. リスト:愛の夢 第3番
11. フォーレ:夢のあとに
12. フリース:モーツァルトの子守歌
13. ブラームス:眠りの精
14. J.S.バッハ:ゴルトベルク変奏曲~アリア
15. ゴダール:ジョスランの子守歌

Harp:Track-1~4, 6~10, 12~14
Cello:Track-5, 11, 15 

 


『医学博士監修 眠りのハープ&チェロ』

 
















商品ページはコチラ

◆アーティスト:Classy Moon
◆商品番号:QOCD-1793
◆価格:¥1,980 (tax in.)

音楽療法の専門家である板東浩 医学博士が監修を行った良質な眠りの為の名曲集。

「月」、「夢」、「夜」、「子守歌」など眠りにまつわるクラシックの名曲を選び抜き、豊かな倍音で癒やしの音色を奏でる
「ハープ」と「チェロ」による演奏でお届けします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『医学博士監修 眠りのハープ&チェロ』デジタル配信ジャケット

 

監修:板東 浩

医学博士
日本抗加齢医学会評議員
日本統合医療学会四国支部長
徳島大学非常勤講師
徳島大学卒業、ECFMG資格取得後、米国でfamily medicineを臨床研修。専門領域はアンチエイジング、糖質制限、音楽療法、スポーツ医学など。アイススケート選手として国体出場(1999 ~ 2003)。第9回日本音楽療法学会大会長(2009)。第3回ヨーロッパ国際ピアノコンクール(EIPIC)in Japan銀賞(2012)。日本プライマリ・ケア連合学会大会長(2017)。
国際的英文医学雑誌4誌のEditor-in-Chief(編集長2024)。著書30冊以上、印刷物2,000以上、英語論文500以上。「新老人の会」徳島代表。

公式サイト:https://pianomed.org/

 

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